自作ラップを初めて録音するには?USBマイクと試し録りの始め方

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歌詞は書けた。ビートに合わせて声も出せる。でも録音ボタンを押すと、急に「何を買えばいいんだろう」が始まる。マイク、スタンド、録音ソフト、音を調整する機材。最初の一曲より買い物リストのほうが長くなりそうです。

まずは一曲を完成させる前に、自分の声を短く録って、保存した音を聴き直すところから始めましょう。すでにあるスマートフォンなどで声だけを残せるなら、それも練習の入口になります。パソコンで声とビートを分けて扱いたくなったときに、USBマイクを候補にすると、選ぶ目的がはっきりします。

この記事は日本語ラップの韻の作り方ではなく、書いた言葉を自分の声で録るための準備です。特定製品で録音した体験談ではありません。メーカー資料と録音ソフトの公式案内を手掛かりに、初回で見分けたい音、機材の違い、録り直す順番を整理します。

目次

最初は「声を録る」と「曲を完成させる」を分けよう

最初の目標は、声のファイルを一つ残すこと。それだけでも、歌詞を目で読むときと、耳で聴くときの違いが分かります。説明用の例として、四行の自作歌詞を録る場面を考えてみてください。全曲を通すより、言葉が詰まる場所や語尾が消える場所を探しやすくなります。

ここでは順番も大切です。最初はビートを流さず声だけを録る。次に、ヘッドホンなどでビートを聴きながら声を録る。最後に、声とビートを別々に保存・調整する方法へ進む。三つを一度に成功させなくても大丈夫。機材の接続が原因なのか、声の出し方なのかを分けて見られます。

パソコンへ直接つなぐ候補には、オーディオテクニカのAT2020USB-Xがあります。USB接続のコンデンサー型で、専用スタンドが付属する製品です。同じシリーズの名前でも、AT2020とAT2020USB-Xは接続方法が同じではありません。検索結果に似た名前が並ぶので、USBの文字と型番末尾まで照合しましょう。

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USBマイクを選ぶ良さは、パソコンへの接続を一つの候補に絞れることです。ただし、対応するOS、録音ソフト、端子、必要なケーブルは購入前に確かめます。スマートフォンへも同じように接続できるとは限らないので、今回の候補をそのままスマートフォン用として買わないでください。

録音ソフトを開いたら、入力する機器として使うマイクを選び、短い声が実際に録れているか確かめます。USBを挿したことと、録音ソフトがそのマイクを使っていることは別です。保存後にファイルを開き直して声が聴こえるところまでできたら、初回の目標は達成。機材の説明書を全部暗記する前に、小さく一周してみましょう。

部屋の音を聴いてから、マイクのタイプを比べる

録ってみたら、声の後ろに換気扇やキーボードの音も入っている。そんなとき、すぐに高価なマイクへ買い替える必要があるとは限りません。まずは同じ短い歌詞を使って、周りの音がどこから来るか聴き分けます。窓の外、パソコンの近く、机に触れた瞬間。原因が違えば対処も変わります。

生活に必要な換気や冷暖房を無理に止めるより、録る時間帯を変えられるか、机の位置を少し変えられるかを考えてください。家族や近隣への配慮も、音質とは別の大事な条件です。大声を出せる場所と時間を決めておけば、「今日は録れない」を自分の実力の問題にしなくて済みます。

USBマイクにはコンデンサー型だけでなく、ダイナミック型もあります。AT2040USBはダイナミック型で、狙う方向を絞るハイパーカーディオイド特性を採用しています。部屋の不要な音を抑える設計としてメーカーが説明していますが、部屋の音を全部消す装置ではありません。置き方と声を入れる方向も含めて選ぶ候補です。

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この製品で見落としたくないのが、机に置くためのスタンドは別売りという点です。付属する取り付け用のクランプと、机の上で支えるスタンドは別の部品。商品写真に写っている道具が全部付いてくると考えず、販売ページの付属品欄とセットの内容を見ます。

コンデンサー型なら必ずラップ向き、ダイナミック型なら必ず雑音がなくなる、という二択にはしません。動きながら声を出すのか、机の前で固定するのか。設置する余地があるか。今の環境で困っている音は何か。先にこちらを決めると、タイプ名だけで迷う時間を減らせます。

なお、部屋を整えるために厚い布を機器へ掛けたり、通気口をふさいだりする方法は避けてください。防音と、録音に入る音の調整も同じことではありません。自宅で無理に環境を作れない場合は、利用規則を確認した録音場所を使う選択もあります。

口の向きと距離を変え、息の音だけを切り分ける

ラップには、短い言葉をはっきり出したい場所があります。そこで「パ」「バ」などの発音の直後にボッという音が入ったら、歌詞全部を作り直す前に、マイクへ息が当たっている可能性を考えます。録音の失敗が見つかると、つい作品全体まで悪く思えてしまう。でも、息の音と表現の良し悪しは分けてよいところです。

まずメーカーが示す収音方向を確かめましょう。マイクのてっぺんへ向けて話す製品と、側面へ向けて話す製品を、見た目だけで同じように扱わないこと。AT2020USB-Xの設置案内は、音源をマイクの正面に配置し、実際の環境で試してから使うよう案内しています。

距離を一つの正解に固定するより、同じフレーズを同じ声量で録り、少し離したものと比べます。このとき入力の設定も同時に大きく変えると、何が効いたか分からなくなります。位置だけ、次は入力だけ。一回に一つを動かすほうが、次の録音で再現する条件を残しやすいのです。

AT2020USB-Xを使う場合は、AT8175という対応ポップフィルターも候補です。声と一緒に入るポップノイズを低減するための製品で、メーカーの対応機種にAT2020USB-Xが載っています。AT2040USBへも付けられる共通品として紹介しているわけではありません。

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フィルターを買う前には、困っている音が息の音かも聴き分けましょう。机をたたいた低い音、外の車の音、入力を上げすぎた歪みは、同じ原因ではありません。全部を「ノイズ」と呼んで一つの道具に任せると、買ってからも困りごとが残ります。

動作も短いテストに入れてみてください。普段は固定した顔が、強調する一行で前へ出るなら、その動きで息の当たり方が変わることがあります。声を出す姿勢、歌詞を置く高さ、マイクの場所を、一行の録音でも再現する。言葉を押し込むために体を固めすぎず、繰り返せる位置を探します。

ヘッドホンの音量と、録る音の大きさは別に調整する

ヘッドホンで自分の声が小さい。そこで聞こえる音量だけを上げたら、これで大きく録れたと思ってしまいそうです。ここ、二つの調整を分けましょう。耳へ返ってくる音の大きさと、ファイルへ録る入力の大きさは同じではありません。

AT2020USB-Xのヘッドホン接続の説明では、ヘッドホン音量のダイヤルで音声入力レベルは調整できないと明記されています。また、パソコンの音源を聴きながら、マイクへ入る声を直接モニターできます。ビートと声を聴くための操作を、録音する入力の操作と混同しないことが出発点です。

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録音ソフト側では、再生の出力先と録音の入力先を別々に確かめます。ビートをスピーカーから大きく流して声と一緒に拾うのではなく、まずはヘッドホンなどで聴きながら声を録る方法を試してください。声だけを録りたいのにビートまで部屋で鳴らしていると、後から声とビートを別々に扱う練習がしづらくなります。

ラップを出すタイミングと、耳へ戻る声のタイミングがずれて気になる場合は、機器本体のモニターとソフト経由のモニターを同時に聴いていないか、各説明書に沿って確かめます。最初から知らない設定を片っ端から変えるより、どの音をどの経路で聴いているかを紙に一行で書くほうが整理できます。

たとえば「ビートはパソコンから、声はマイク本体から、両方をマイクのヘッドホン端子で聴く」という整理です。この文章はAT2020USB-Xの案内を使った一例。他の製品やソフトへ、そのまま同じ操作を当てはめるものではありません。

聴こえないときは、いきなり大音量にせず、出力先、接続、ミュートの順に見ることも大切です。録る間にビートへ負けないよう声を張り続けるのではなく、まず聴くバランスを調整する。ここが整理できると、録音中に変えるものが一つ減ります。

試し録りは、歪み・言葉・リズムを別々に聴き直す

声が録れたら、そのまま本番を全部録る前に短いファイルを聴き直します。Audacityの公式試し録り案内では、数秒録り、波形のクリッピングを確認する手順を示しています。大きすぎる入力で波形の上下が切れる状態で、発生した場合は録音レベルを下げて再度試します。

同案内は最大の音をおよそマイナス6dBにすることを目安として挙げています。これはその手順での目安であり、全製品・全用途の固定設定ではありません。USBマイクではソフト上の録音音量を操作できない場合もあり、システムの音声設定で調整する案内があります。自分の環境で、どこが入力を変える場所なのかを確かめます。

このテストでは、小さな声の箇所だけでなく、実際に強く出す一行も入れましょう。普段の会話の声だけで設定すると、強調する語尾で条件が変わります。「大きく録るほど上手く聴こえる」を目標にせず、強いところを含めて、歪ませずに残せる条件を探してください。

AT2040USBもマイク本体で声を聴く機能がありますが、モニターで聴こえた音と、保存したファイルの確認は別です。机の前に固定する使い方なら、別売りの支えを含めた設置を準備してから、保存した短い録音を開き直します。

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技術的な確認が済んだら、次は言葉だけを聴きます。画面の歌詞を見ずに、どの単語が聞き取れたか。母音を伸ばしたい場所で、次の言葉が押し出されていないか。語尾が途中で消えたなら、歌詞を書き換える前に、息継ぎと一行の長さを見直す選択があります。

最後にビートと一緒に聴いて、どこで入り、どこで休んでいるかを比べます。全部の言葉を同じ位置へ機械的に並べるのではなく、自分が残したい間を決める練習です。意図した間と、息が続かず空いた間は区別したい。短い録音なら、そこを一か所ずつ試せます。

ファイル名も、あとで比べられるようにしましょう。「自作曲名_声のみ_01」「自作曲名_距離変更_02」のような名前は整理用の例です。一回目を上書きせず、二回目と比較できる形で残すと、同じ条件でやり直したかが分かります。変更点を一言だけメモし、好きな部分も残してください。直す場所だけを探し続ける必要はありません。

公開する音には、自作の声や歌詞とは別に、ビートの利用条件があります。この練習では自作か、用途に合う許可を確認できた音源を使います。「無料で聴ける」と「自分の録音へ使って公開できる」を同じ扱いにしないでください。条件を確かめられない音源は、公開用の素材にせず、先に声だけの録音を進められます。

まとめ|一曲分の買い物より、短い録音を一つ残す

初めての録音では、マイクを選ぶことと、作品を完成させることを一度に背負わなくて大丈夫です。声を短く録る、保存して開く、困っている音を一つ選ぶ。この順番なら、次に必要な道具も選びやすくなります。

パソコン用のUSBマイクを買うなら、接続と付属品を先に見ます。AT2020USB-Xは付属スタンドを含めて設置を考える候補。AT2040USBは収音の方向と、別売りのスタンドなどを含めて比べる候補です。タイプ名だけで優劣を決めず、どこでどう録るかへ戻ってください。

AT2020USB-Xで息の音が気になる場合は、対応するAT8175を追加候補にできます。ただし、先に口の向きと位置を試す。フィルターは言葉の表現を完成させる道具でも、すべての雑音を消す道具でもありません。必要な役割が見えてから加えるほうが、買い物の理由を自分で説明できます。

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今日やることを一つだけ決めるなら、自作の四行を保存して聴き直すこと。録れなかったなら接続、歪んだなら入力、言葉が抜けたならその一行へ戻る。修正先を分ければ、全部をやり直さなくてよくなります。

短いテイクでも、自分で聴いて選べる声が一つ残ります。そこから「この間は残したい」「ここだけもう一度」を決めて、次の録音へ進みましょう。

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この記事を書いた人

日本語ラップの楽曲やアーティスト、シーンを取り巻く文化について記録しています。

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